2010.06.23.Wed

番外編 『コート工場見学と10周年記念コートについて』

JR岡山駅から在来線で約30分の児島駅とういうところから車で約20分、その
工場はありました。



『玉野縫製』さん



こちらの工場では全国有名百貨店のコートや多数の有名高級ブランドのコートを製作しており、
もちろん当社でも冬場に大々的に取り扱っております。

「NOUMI」のネームで全て日本製「Made In Japan(岡山)」。
ご覧になられた方もいらっしゃるのでは・・・。





約70人の方が忙しく働かれており、今回、技術担当の出川専務と、企画の戸田さん、
営業の北村さんに工場を案内してもらいました。



左より、出川専務・北村さん・戸田さん







生地からコートができるまで約150工程あるそうですが、
その中で、これぞ「Mede In Japan」の技術、こだわり!!
流石!!といったところを紹介させて頂きます。


『チェスターコート襟部分のプレス』

  
襟のプレス作業で、美しい襟の返しをつくります。
生地と芯地とにできる内径と外径の差に余裕を持たせて丸みをつけます。
内側の芯地と表の生地とに折り返しによってできるたるみなど、計算の上
各パーツを合わせています。





『ステンカラーコート襟部分のロールづくり』


平たく直線的に襟部分をつくると、完成したとき
反り返ったりする可能性があります。
赤の点線の部分ですが、わざとローリングさせること
により完成時に立体的な丸みのある襟になります。
ただ、あくまでプレスだけで丸みをつけるのではなく、
縫製段階で計算の上、パーツを組み合わせています。




『身ごろの縫製』



前身ごろ(コートの胸のあたりです)の芯地と表地の
縫製しています。
ズレないよう補型テープを貼り、芯地と表地とふちの
見返し部分の3枚を丁寧に縫っていきます。
補型テープは最終的には余分なものであり、
最後に外します。




『ラグラン袖の整形』



ラグラン袖の肩部分の整形作業です。あえて肩の
部分を身ごろ本体と合わせる前にアイロンによる
作業を入れています。

最終的にコートになるまでの中間的な作業で、
この段階でもアイロンをかけることにより肩の
ラインをより丸く、美しく形を整えます。
量産の工場では省かれたり、もともと存在しない
工程ではとのことです。




『芯地の貼り付け』
 

写真上はポケットのフラップ(カバーみたいなものです)に芯地を貼り、
写真下はコートの脇のサイバラという部分に芯地を貼ってます。
これらの工程も一枚一枚手作業にて行っております。
特に右のサイバラへの芯の貼り付けですが、
普通の工場ではまず、脇に芯地を貼る工程などは無いそうです。

これも玉野縫製さんのこだわりで、芯を付けることにより脇にも張りを持たせ、
よりシャープに胴まわりを見せるために必要とのことです。
また、これがないと脇部分のシワが目立ったりたるみがでて非常に美しくないそうです。




『ダブルフェイス生地の剥ぎ作業』


今後、10周年記念のスペシャルコートでも触れますが、
ダブルフェイスという生地が最近でてきています。

早い話、表・裏が無くどちらも表地になる生地で、
これを今回コート売場にて大きく取り扱う予定です。

ダブルフェイス生地は、生地と生地を貼りあわせているのではなく、
あくまで特殊な織機にて一枚の布地として
織ったものです。特徴としては芯などの副資材を入れずに
コートやジャケットを縫製しますので大変軽く、また
布地自体の厚みにより大変暖かいなどの点が上げられます。

ただ、通常の工程では無くダブルフェイス用のラインが工場には必要で、
手間がハンパなくかかるそうです。
そんな手間ひまかかる中で究極の技術を必要とするのがコートの
前身ごろの合わせの部分です。

普通コートの左右の合わせは比翼=フライフロントという釦を
見えないようにする仕様をしております。(写真上)
ダブルフェイス生地ですと、ボタンホール用に更にフロント裏に生地を縫い合わせるか
穴をぶち抜くか(比翼仕様ではなくなる)しかないのです。

そこを、なんと玉野縫製さんではダブルフェイスの生地を特殊なカッター
で剥ぎ、ボタンホールをつくります。
10cm~20cm剥ぐためのカッターが下の写真で、これも玉野縫製さん
特注仕様だそうで、日本にはここにしかないそうです。



只機械を使って剥ぐと言っても相当な技術と経験が必要だそうで、熟練の工員
さんが未だ慎重に丁寧に作業しているそうです。



『ダブルフェイス生地の剥ぎ作業失敗例』


うまく剥げず、穴があいてしまっています。



『ダブルフェイス生地の剥ぎ作業成功例』





まさに、一着入魂、魂の入った商品であり、ものづくりの現場を観る事ができ本当に感激です!!
実際に着てみて、職人さんたちのコートへの愛着・想い・自分たちの仕事への誇りといったものが
ひしひしと伝わってきます。

ぜひ、シーズンになりましたら、当売場で手にとって見ていただきたいと思います・・・!

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