お菓子研究家
猫井登
(Noboru Nekoi)

京都生まれ、大手銀行員からお菓子の道へ。ル・コルドンブルー代官山校。フランスのエコール・リッツ・エスコフィエなどで製菓を学ぶ。著書に「お菓子の由来物語」(幻冬舎ルネッサンス)

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2012.02.21.Tue

ひなまつり特集


バレンタインが終わると、次のイベントはひなまつりですね。
ジェイアール名古屋タカシマヤでは、10階にてひな人形の特設コーナーもできています。



ところで、ひなまつりとは、なんでしょうか?
まず、暦の上の節目の日を節句といいます。
もともとは中国から伝わったもので、1月7日の人日(じんじつ)、3月3日の上巳(じょうし)、
5月5日の端午(たんご)、7月7日の七夕(たなばた)、9月9日の重陽(ちょうよう)と、
1年には、5つの節句があります。

3月3日の上巳とは、3月の上旬の巳の日のことで、
中国では川で身を清める禊(みそぎ)が行なわれていました。
これが平安時代に日本に伝わったのがひな祭りの始まりとされています。

なぜ、川で身を清めるかについては、こんな話があります。
中国の漢の時代(BC206~AD220)に除肇(じょうちょう)という男が3人の女児に恵まれたが、
3人とも生まれて間もなく亡くなってしまった。
彼が嘆き悲しむ姿を見て哀れに思った村人たちは、女児の亡骸を清めて水葬にして弔った・・。
平安時代、この上巳の祓いが日本に伝わると、貴族たちは陰陽師を呼び、お祓いをしてもらい、
自分の身にふりかかるであろう災難を自分の生年月日を書いた紙の人形に移し、
川に流して厄払いをするようになります。
もともと人形(ひとがた)とは、身代わりという意味で災厄を引き受けてくれる存在だったわけです。

一方で、ひな人形の「ひな」とは、小さくて可愛いものという意味があり、
宮中では小さな可愛い着せ替え人形で遊ぶことが行なわれ、「ひいな遊び」と呼ばれました。
室町時代になると豪華な雛人形を飾るようになり、江戸時代中期には段飾りが登場します。

さて、ひな祭りと言えば、欠かせないのが「ひなあられ」と「菱餅」ですね!




ひなあられについては、以前詳しくお話をしましたので、今回は菱餅についてお話しましょう。



菱餅といえば、下からピンクという3色が定番ですが、その由来については、

① 2色でヨモギ(厄除け)を入れた緑の餅と菱の実(子孫繁栄)を入れた白い餅を
3段ないし5段に重ねていたが、魔除けの意味を持つ赤色をつけた餅をくわえたという説

② ヨモギ餅の上に紅白の餅をおいていたことに由来するいう説

③ 正月用の菱花びら餅に由来するという説 

など、さまざまな説があります。

さてさて、気になるのが、飾った後の菱餅の処分。
飾り物だから、捨てる??そんなもったいない! ではどうやって食べるのが正しいか?
結論からいうと、どのように食べてもOK。
一説によれば、菱餅の角をちぎりながら食べると、角がたたないように円満に生きていけるとか・・。
昔の人の想像力の豊かさを感じられる言い伝えです。

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